thinking|かんがえる[基本理念]

グラフィックデザインを、かんがえる

 

人の目を引く派手さ、体裁をつくろうだけの仕掛け、そのような単なる表層的な飾りが、グラフィックデザインの役割ではありません。もちろん、結果として装飾が必要になることはあります。大切なのは「誰に何をどう伝えたいか」という目的に対しての適切なこたえ方。論理的かつ感覚的に調整して(実際には、そこに費用や時間などの制限も加わってきますが)それらを的確にまとめ、メッセージの受け手に良く伝えることがわたしたちグラフィックデザイナーの「仕事」だと思います。

 

基本は、最終的なユーザーである生活者、読者、学生、ハンディを持つ方、おとな・こどもなどさまざまな受け手に応じて、望むモノやコトに応えること、そして、さらにその先にはよりよい社会の実現に向けての環境形成という大きな目的が待ち受けているはずです。

 

1989年、昭和から平成へと移ったその年、当デザイン室開設時の案内文の骨格は、現在にもつながっています。変わらぬ「基本理念」として一部を引用します。

混迷する社会の動きの中、デザインの役割もますます多岐にわたり

その重要性が問われる時代に再び突入したといえるかもしれません。

人と人、人と環境のつながりに少しでもチカラを尽くすことのできる

そんな"伝達"の設計家でありたいと思っています。

 

時代は令和になりましたが、この思いを忘れずに、過去-現在-未来とつながる社会へ、グラフィックデザインを通じてのささやかな貢献をめざします。新しいモノを生んだりコトを起こしたりする案件はもちろん意欲的に! それだけでなく、既成のモノやコトに対してのリニューアル、リメイクによる価値の転換、発展、創造にも積極的にたずさわりたいと考えています。

 


thinking:さまざまな「伝える」をカタチにする、グラフィックデザインのチカラ。より良い成果を得るために―