街を彷徨う銀粒子

牛腸茂雄写真展「はじめての、牛腸茂雄」

*画像はSNSで> INSTAGRAM → https://www.instagram.com/p/CksU0O3ucrm/


展:牛腸茂雄写真展
時:2022[R04]10/07 Fri. 〜 11/13 Son.
所:渋谷PARCO 8F ほぼ日曜日  https://www.1101.com/hobonichiyobi/exhibition/5449.html
 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 8階

大竹伸朗版画展初日(11/5)を観た後、東京メトロ銀座線で渋谷へ。すっかり様変わりした終着駅は、変化の序章。今なお変わり続けている街は、ハロウィン時ほどでは無いにしてもかなりの混雑。スペイン坂から2019年にリニューアルオープンしたPARCOへと向かう。

「カメラ小僧」篠山紀信やファッション系写真家ならありそうだが、一般的にはあまり知られていない牛腸茂雄の写真展がこの街で開催されることに驚いた。とても渋い選択。

彼が学んだ桑沢デザイン研究所の地元ではあるのだけど、そういう「地の利」ではなく、彼の写真集「SELF AND OTHERS」のタイトルどおり自己と他者との関係が注目されているのかも。(*近美での大竹伸朗展 7テーマのひとつが『自/他』)

写真家の共感によって撮られた対象が、今度は観る側の共鳴へとつながっていく感じ。

そして、テーマへの関心はもちろんだが、銀の粒で感光された印画紙の豊かな諧調、モノトーンの美しさに間近に浸れるだけでも価値がある(今回のプリントは写真家三浦和人氏)

写真は「選択」の連続。シャッターを切る際、光はもちろん、位置、画角、被写界深度、絞り、速度を選択…  そして次に、記録された多くのカットからどれを選ぶか。

さらに現像の際には、トーンやコントラスト、全体の調子を選択。それらいくつものチョイスからベストのカットを選ぶ。それゆえ、ここに掲げられた一枚一枚が貴重なのだ。

今回の展示では、作家の思考を追うため、ベタ焼き(コンタクトシート)も掲げられている。ダーマトグラフによるチェックも興味深い。多くのカットから何故その一枚を選んだのか!そこに潜む写真家の意志にほんの少し近づけるような気がする。

[2022.R04.11.08]

 

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【参考】
牛腸茂雄全集 作品編(牛腸茂雄)https://amzn.to/3UilUOX

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